仏旅行5 絵本のアルザス・最後のパリ
11・12日目 <アルザス地方ストラスブール>
フランス最東の地、ライン川を挟みドイツと隣接したアルザス地方。
思えば、栄のバーでアルザスの白を飲んだことがきっかけだったな。
それ以来、一度は訪ねようと思っていたが、こんなに早く実現するとは。
地理的にも、てっきりパリよりも寒いと思っていたが、この滞在中に限っていえば逆だった。
全然寒くないんだ。拍子抜けしてしまった。
ストラスブールについたのは、21:00。ここからユースホステルへ。
バス停からが長かった。北も南もわからず、真っ暗な町を彷徨うのはとても不安だった。
スマートフォンのGPSを起動し、方角をチェック。助かった。全く逆に進んでいた。
これがなければ野宿決定だった。
このユースホステルは、マラソン好きなおじいさんと同じ部屋だった。
彼は、ぜひシュールクルートを食べてこいとしきりに煽ってきた。伝統料理だそうだ。
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だが、ストラスブールの夜明けは雨。今旅行で初めての雨だった。
遊覧船に乗ろうとしていたが、これは明日に延期だ。
町へ出ると、とても可愛い雑貨屋が点在していた。
陶器の暖かさと彩色の懐かしさ。ほほえみたくなるような食器がたくさんあった。
お値段は高めだが、お土産にはとてもいいものが多かった。
昼を過ぎると、どうも町のメインロードに人が集まりだしたのだ。
なんだろうと同じように並んでいると、音楽が聞こえ出した。
パレードだ。この時期になんのパレードだろうか。
あいにくの雨だったが、老若南女問わず、約40チームがそれぞれのパフォーマンスを披露。
その間およそ3時間のイベント。
ストラスブールの町全体がひとつになった一日だった。
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夜はおめかしして(といっても服はこれしか持ってきてないが)レストラン「Maison Kammerzell」へ。
ちゃんと予約もした。完璧だ。夜のレストランで一人ってのは大丈夫かなーと不安だったけど、なんのことはない。
まったくもって問題がなかった。
ムニュは27.5€。メインに同居人のおっさんのイチオシメニューを頼むことにした。
玉ねぎのパイ。合わせるのはもちろん、リースリング。
辛口とギャルソン入っていたのだが、甘味を思わす香り。やはりアルザスの香りだ。
口に入れて4、5秒後、急に鮮やかな香りが顔を襲ってくる。ふわっ ていうより、うわっ ていう感じ。
そしてメイン、塩や酢につけたキャベツを白ワインで煮込み、上にたっぷりの肉類を乗せる。
肉はいろいろな種類があって楽しめたが、如何せん量が多すぎた。半分くらい残してしまった。申し訳ない。
しかしやはり立派なお店はサービスがとても気持ち良い。
こんな田舎者にも丁寧に対応してくれるんだ。
良い店は料理も良い。サービスも良い。チップも出したくなるわさ。
今日は日曜日だった。日曜はほんとうにバスの数が少なくなる。
1時間に2本あればいいほうだ。とても不便だった。気を付けよう。
Today's hotel
とにかく町から遠い。バスを降りてからも15分ほど歩く。 |
翌朝もまだ雨がしとしとと・・・
アルザスに来て急に雨だ。この部屋に雨男がいるのか!!?
朝食を食べていると、ホステルのスタッフが疲れた顔で話しかけてきた。
「昨日は学生の団体がきていたから本当に疲れたわ」って。
そうだな昨日はうるさかったな。でも羨ましい。こんなとこに旅行にこれるなんて。
・・・昼前には雨もあがり、なんとか観光もできるようになった。
アルザスの特徴的な家屋。剥き出しの木の柱と漆喰の壁。
お土産物屋もほらこんなに可愛い。
絵本の世界に飛び込んだようだ。
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ストラスブールで外せないエリア、「プティット・フランス」。
エリアとしては、町の南西、イル川が分岐して中洲ができている地帯を呼ぶ。
もともとはらい病患者の収容施設だったそうだが、今のカラフルで可愛らしい街並みからは想像しがたい。
イル川の中にあるエリアなので、どこから見ても水と一緒の町。
のどかな光景が続く。
この前を遊覧船が通る。とても細くなっているところもなんのその。
川辺にせり出したテラス席。ここで食べるご飯はまた格別だろうな。
この橋は回転する。遊覧船が通る時だけ90度ずれるのだ。
これがその遊覧船。
屋根があるタイプとないタイプがあるそうだ。これは残念ながら屋根付き。
それにしても、町をぐるっと川が取り囲むって、フランスはそんな町がとても多い。
フランスも十分に水の都だ。
食べ歩き集。
数種類のソーセージが入ったホットドッグ。さすがドイツの隣。
あまいジャムに粉砂糖がまぶされたタルト。お菓子も可愛いんだ。
ノートルダム大聖堂。
そう、パリにあるあれと同名。作られた時期もほぼ同じ。
ただ。外壁の色は全く異なり、こっちは赤色の砂岩でできている。
展望台からはストラスブールの町を一望できる。
曇ったり晴れたりと、落ち着かない天気だったが、360度見渡せる展望台。
ここに登るのは300段以上の石段を頑張って登らないといけない。
大聖堂内の天文時計。
毎日12:30から、このからくりが動く。
キリストと使徒や、少年期→青年→壮年→老年、そして死と、人生を描いた人形が動く。
人だかりでよく見えなかった。
13・14日目 <最後のパリを堪能>
アルザスからパリに戻ってきたのは、月曜日の夕方。
どの電車も多少の遅れはあったものの、大きなトラブルもストライキもなく無事に済んだ。
今から、パリを離れる水曜の朝まで、パリでやり残したことを満喫する。
セーヌ川沿いの散歩。
格好いい船。船体をごしごし洗う人もたまに見かける。
お店になってたりする船は、船自体に住所があるらしい。なんとも面白い。
地球の歩き方に「パリで一番おいしいクレープはここで」と書いてあった。
行くしかないだろう。
予想通り日本人の女性が多く、小っ恥ずかしい中での食事。
当方、ガレット自体が初めて食べるので他と比較ができないが、とても香ばしい生地なんだなと思った。
シードルが陶器のコップででてきたのもびっくり。ワインの概念を変えますね。あくまで日常の飲み物なんだ。
日本語メニューもあったので注文が楽。
セーヌ川から眺めたエッフェル塔。
フランスから日本に手紙を出すと0.89€で届くんだ。
エッフェル塔の下のポストから出せば塔のデザインの消印がつくし。
ということで1通出してみた。
届いたよ、と返事が来たのは1週間後だった。
モンパルナスタワーから見たパリの夜景。
エッフェル塔、凱旋門、アンヴァリッド(行政機関)が見える。
このタワーは59階から、全方位に見わたすことができる。
9:30~22:30までの営業なので、昼の景色も夜景もOK。
ただとにかく寒かった。シャンパンフラッシュを撮り損ねたので、1時間吹き晒しの中を待っていた。
11.5€と書いてあったのに、受付では7€でいいって言われた。なんでかな?夜間料金?
ここからの夜景が一番撮りたかったんだ。
でもカメラの液晶を落として割ってしまって、撮影モードの確認とか明るさの修正とか何も出来なかった(涙)。
一応それなりに写ってたからよかったけどね。
ということでこれでフランス日記はおしまい。
ありがとうございました。
Today's hotel
ネットには18€とあったが、行くと25€。シールも古く、なぜが部屋が酸っぱい! |